シロアリ被害の進行段階と、早期発見するためのチェックポイント

シロアリの被害は初期段階では目に見えにくく、気づいたときにはすでに家の構造に深刻なダメージを与えていることがあります。そのため、定期的なチェックを行い、シロアリ被害の進行を早期に発見することが重要です。ここでは、シロアリ被害の進行段階と、確認すべきポイントについて解説します。 シロアリ被害は、初期・中期・末期の3つの段階に分けられます。 初期段階では、被害はまだ表面的には目立ちません。しかし、床下や壁の内部でシロアリが活動を始めているため、注意が必要です。家の周りに羽アリが飛んでいる、壁の近くに大量の羽が落ちているといった兆候が見られた場合は、シロアリの巣が近くにある可能性が高いです。また、木材の表面に小さな穴が開いていることも、初期の被害のサインとなります。 中期段階になると、被害が広がり、家の構造に影響を及ぼし始めます。この段階では、床が浮いたり、軋むようになる、壁を叩くと空洞音がするといった症状が現れることがあります。また、木材に触れるともろくなっている、薄い紙のように剥がれるなどの異常が見られることもあります。シロアリのトンネル(蟻道)が壁や基礎部分にできている場合は、かなり被害が進行している可能性があります。 末期段階では、住宅の強度が大幅に低下し、柱が傾く、天井や床が変形するといった深刻な被害が発生します。この状態になると、修復には大規模な工事が必要となり、多額の費用がかかる可能性が高くなります。最悪の場合、建物の安全性が損なわれ、地震や台風の際に倒壊するリスクもあります。 早期発見のためには、定期的な点検が欠かせません。床下や基礎部分の湿気をチェックし、異変がないかを確認することが大切です。また、シロアリの好む環境を作らないよう、床下の換気を良くし、不要な木材や段ボールを屋外に放置しないことも予防につながります。 シロアリは、発見が遅れると大きな被害を引き起こすため、少しでも疑わしい兆候があれば専門業者に相談しましょう。定期的な点検を行い、被害を未然に防ぐことが大切です。