シロアリと一口に言っても、実は複数の種類が存在し、それぞれ異なる生態や特徴を持っています。どの種類のシロアリが発生しているのかを知ることで、適切な対策を講じることができます。ここでは、日本で主に見られるシロアリの種類とその特徴について解説します。日本に生息する代表的なシロアリには「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」の2種類があります。ヤマトシロアリは日本全国に広く分布しており、湿気の多い場所を好むのが特徴です。床下や水回り、木材の内部に巣を作り、ゆっくりと被害を拡大させていきます。活動は比較的穏やかですが、放置すると家の構造に大きなダメージを与えることになります。一方、イエシロアリは主に暖かい地域に生息し、ヤマトシロアリよりも攻撃的かつ繁殖力が強いのが特徴です。巣を一か所にまとめて作り、そこから広範囲に被害を広げるため、被害が発覚したときにはすでに家全体が侵食されていることも少なくありません。特に木造住宅では深刻な被害を引き起こすため、早期発見と駆除が重要です。シロアリの種類によって駆除方法も異なります。ヤマトシロアリの場合は、薬剤を散布することで比較的効果的に駆除できますが、イエシロアリの場合は巣ごと駆除しなければ被害を食い止めることができません。そのため、イエシロアリの被害が疑われる場合は、早急に専門業者へ相談することをおすすめします。シロアリの被害を最小限に抑えるためには、定期的な点検と予防が欠かせません。シロアリが発生しやすい環境を知り、早めの対策を講じることで、住宅を長く安全に保つことができます。